第7回ツーリングオフ会

 

〜 東の川郵便局を探せ! 〜

 

 

山中の小さな郵便局。

ここが『東の川簡易郵便局』。

オフ会開催日/2004年9月21日(火)

 

注意>>『東の川簡易郵便局』は、2005年(平17年)4月1日付けで廃局になりま した。

◆訪問困難な郵便局

 日本のどこに行っても必ずあるのが郵便局。郵便局といっても種類は様々で、大都心にある大きな中央郵便局や街中にある普通の郵便局から、特定郵便局、小さな集落にある簡易郵便局などなど、いろんな郵便局があります。(*1) その総数は約2万4600局。Σ(゚Д゚)マジ?  そのどこからでも郵便葉書であれば一律50円で日本全国に手紙を送ることが出来ます。素晴らしいネットワークです。

 さて、期間限定の郵便局や船内郵便局を除いて、日本の町や村、島々の集落にある『一般の人々が自由に訪問できる』郵便局の中でも、ひときわ異彩を放つ郵便局が奈良県吉野郡上北山村にあります。その名も『東の川簡易郵便局』。 何が有名なのか? それは日本全国で2局しか残っていないオフライン郵便局だからです。

 

(=゚ω゚)ノ < オフライン郵便局って何?

 

オフ・ライン。すなわち有線で結ばれていない郵便局ってことです。> (゚д゚)

 

 

 郵便事業の迅速化・効率化のため、日本の郵便局は沖縄の離島や北海道・東北の山中の郵便局に至るまで、1984年(昭59年)頃までに郵便専用回線(?)で結ばれました。詳しいことはわかりませんが、窓口で端末を『ピピッ』と押せば、手続きは終了というわけですね。 ところが、山形県山形市にある『的場簡易郵便局』と奈良県吉野郡上北山村の『東の川簡易郵便局』の2局だけは回線が届いていないということで、いまだ手作業による貯金業務が行われています。

 このうち『東の川簡易郵便局』は人里離れた山中にある郵便局で、訪れるのも時には「命がけ」となる郵便局ということで巷では有名な所となっています。日本全国にある郵便局の中で、訪問がもっとも困難な郵

便局でしょう。また住民が10人にも満たない、周囲を山に囲まれた秘境の地にある郵便局ゆえ、民営化されたら真っ先に廃止されそうな郵便局です。

 

 これは是非とも行かないと・・・

 

 そんなわけで、第7回ツーリングオフ会の目的地は決定。郵便局ゆえ営業日は平日のみということで、初の平日開催ツーリングオフ会となりました。開催日は2004年9月21日(火)、第三火曜日です。毎月第三火曜日は火曜日ミーティング(以下MTG)の定例ツーリング日となっています。開催日が重なったのは単なる偶然ということにしておきましょう。

 

*1:他にも、開設期間限定で乗鞍山頂や上高地などシーズン中にだけ開設される郵便局や、博覧会などに開設される臨時郵便局、南極観測船内にある船内郵便局など、特殊な郵便局があります。

◆開催決定!

 目的地は降水量の多い紀伊半島の山中にあります。平野部は晴れていても雲がかかると雨が降る地域なので、問題になるのは天気でした。この年(2004年)は天候不順で、9月下旬に入っても真夏日が続く異常気象。前線が停滞して南から暖かく湿った空気が入り込むので、あちこちで不安定な天気となっていました。18〜21日はすっきりしない天気で『曇り時々雨』という予報。気圧配置から推察すると、すっきりしない天気になることだけは確かなようです。

 ところが予報は外れっぱなし。曇り時々晴れ(一部で雨)という天気が続きます。やがて21日の予報も雨→曇り→曇り時々晴れと変わりました。どうやら雨は降りそうにないようです。前日(9月20日)の予報では、日本海には前線が近づいているとかで近畿地方南部は夕方から曇り、晩から雨だとか。どう考えても晩には平野部に戻るので天気はどうにか保つだろうと判断。開催を決定します。ヽ(゚∀゚)ノ  天気がはっきりしないのは私のせいでしょうか?(^^;) ともかく、前夜に準備をします。印鑑を忘れずに鞄の中にいれておきました。

 9月21日(火)開催当日。朝から晴れています。集合時間の午前7時半前に、集合場所の地下鉄田辺駅向かいのコンビニに到着。ひすあきさん、しょっち〜さんを始め6名の方々が集合していました。ちなみに管理人が一番最後でした・・・m(_ _)m

 管理人と同じKSRUで参加して頂いたAOさん以外はMTGのメンバー。あめふらしは何度か参加しているので面識はあります。原付2種バイクをこよなく愛する方々です。今回の参加者はほとんどがMTGのメンバーとなりそうです。

 午前7時50分頃、他に集合者が来ないようなので出発。7台の原付バイクが南に向かいます。

◆奈良県は雨?

 世間は平日ですが、(少なくとも)参加した我々は休みの日です。8時台ということで通勤・通学や営業に向かうバイク・車が多い時間帯で、市内ではあちこちで渋滞が発生しています。R479(内環状線)に出て南下し、そのままR309に入ります。R309も松原市を越えて大阪府美原町に至るまでは渋滞気味です。仕方ないです。

 最初は晴れていたのですが、松原市を抜ける頃になると空には雨雲が広がってきました。これから向かう水越峠方向には明らかに雨雲がかかっています。「雨?」などと考えていたら、美原町でいきなり雨が降ってきました。「え!?」と思いましたが、幸いにも一瞬でやみ富田林市に入る頃には曇り空に戻りました。

 R309もR170(外環)を越えて石川を渡る頃には、交通量は少なくなり快適に走ることが出来るようになります。R309BPに入り●●k/hで走行を始めると、道の駅『かなん』前で手を振る2人を発見。こーちゃんと白妻さんです。予定を変更して道の駅『かなん』に立ち寄り休憩します。これで参加者は8名となりました。

 道の駅『かなん』は2004年4月29日にオープンした真新しい「道の駅」です。工事をしていたのは知っていましたが、「道の駅」だったとは知りませんでした。駐車場にバイクを止めてしばし談笑。みなさん、この日のためにバイクの整備をしっかりなさっているようで・・・。あめふらしのKSRUはバッテリーが上がり気味で2ストオイルもやばい状態。整備をさぼっているのが丸分かりです。(^^;)

 さて道路を見ていると、奈良方面から来たライダーが雨具を着て走ってきました。奈良ナンバーの車やTNを越えて来たであろうトラックもフロントガラスが濡れています。どうやら水越峠を越え

た奈良県側は雨のようです・・・(´・ω・`) ショボーン 雨でも道の駅『杉の湯川上』までは行かなければならないので、雨具を着ることにします。みなさんも雨具を着始めますが、黄色・水色・赤・ピンクなどなど色とりどりの雨具で、実に鮮やかでした。

 大阪府千早赤坂村まで来ると、R309は2車線ローカル国道となります。山間の農村地帯を9台の原付バイクが進んで行きます。やがて大阪府・奈良県の境にある水越TNへ入ります。9台の原付バイクが入ると、エンジン音が凄く響き轟音となります。

我々の前を軽自動車で走るじぃちゃんは、さぞかしうるさかったことでしょう。m(_ _)m

 やがてTNを出て奈良県に入ります。路面は濡れていますが、雨は降っていません。上空には雨雲がかかっていますが、つい先ほどやんだようです。なんとツイているのでしょう。私一人のソロだったら、間違いなく雨が降っていたに違いありません。駄菓子菓子、いつ雨が降り出すか分かりません。雨具は脱がずにそのまま走り続けました。

◆R169快走!

 奈良県大淀町でR169に入ります。路面は完全ドライ。曇っているだけで雨が降った形跡はありません。どうやら峠前後でだけ雨が降っていたようです。交通量の多い吉野町の町中を抜け、工事で片側交互通行となっていたR169五社TNを抜けます。

やがて大滝ダム湖(予定)脇の区間に出ます。ここからは高規格の2車線道路。いわゆる『快走路』ってヤツですが、爆走するのをグッと抑えて、まずは道の駅『杉の湯川上』に立ち寄りました。時間は10時過ぎ。予定通りのペースです。

 『杉の湯川上』の駐車場にもバイクが数台止まっています。はい、今回の現地集合組の方々です。わざわざ三重県より来て下さった方もおられました。m(_ _)m ここでもしばらく休憩。

 気が付くと郵政カブに乗った郵便屋さんが来ていました。(写真右) 実はひすあきさん。今回はコスプレオフ会だったのです。(^^)☆\(_ _) 今回はひすあきさんとMSTさんが郵政カブでの参加だったので、郵政カブ談義に花が咲きます。とても頑丈そうな造り。欲しいなぁ・・・

 道の駅では40分ほど休憩。その間に饂飩を食べたりします。やがて陽が差し出しました。雨雲は去って晴れてきたようです。ヽ(゚∀゚)ノ<ヒャッホウ! なんかおかしな天気なやなぁ〜。まぁ、晴れて来

たので問題なしですけど。

 道の駅を出発し、R169を南下。大滝ダム湖(予定)湖畔を通り抜けてR169伯母谷道路に入ります。ループ橋を挟んで長短5つのTNが連続する高規格道路です。全長445mの伯母谷TNを抜けて、全長1297mの栗の木TNに入ります。13台ものバイクが一度に入ったので、TN内はエンジン音が響いて凄い爆音となります。水越TNより大きな音が反響します。先頭を走っていたのは管理人でしたが、凄いエンジン音を聞いていると追いかけられているような気になり、スロットルをさらに開いて●●k/mでループ橋に突入しました。(^^;)

 今回は50ccから大型までいろんな排気量のバイクが来ており、速度もまちまちなので、伯母峰TN手前で一度止まって全員来ていることを確認。次の休憩地点の道の駅『吉野路上北山』までフリー走行で移動。道の駅の駐車場にはパトカーが・・・。取り締まりかと思ったら、今日から始まる『秋の交通安全運動』のアピールのためでした。

 ここでしょっち〜さんが、マフラーの蓋を落としたことが判明。爆音の原因はこれのようでした。

◆祭りの前

 今夏の大雨や台風のため池原ダム湖は満水状態。流されてきた流木やゴミで湖面が覆われています。なんか(工事用)プレハブも浮いていたような・・・。撤去の目処は立っていないようです。山の斜面の防護工事が行われていたので、前鬼橋の南側で時間通行止めが行われていましたが、運良く通行可能時間帯に現場を通過。正午前にR425分岐点に到着。

 ここで3回目の休憩。あとはR425に入り郵便局に向かうだけです。質問を受けます。

質問:ここから先、食べる処はあります?

あめふらし:ありません。

質:じゃぁ、自販機は?

あ:ありません。携帯の電波も入りませんよ〜。

一同:ええ!?

あ:ふふふ、ここからが本番ですよ。Ψ(`∀´)Ψ

 悲しいけど、これが酷道なのよねぇ・・・

交通事故!?Σ(゚Д゚) いえいえ、疲れて寝てい

るだけです。

マフラーの応急処置を行うしょっちーさん。ハプニ

ングは付き物ですね。

無事に応急処置を終えます。みんなで祝福。

∩( ・ω・)∩ バンジャーイ

R425を東へ向かえ!

 R425に入ります。1〜1.5車線幅の狭路で、見通しの悪い小刻みなカーブが連続する悪路です。しかも路面には落ち葉(しかも湿っている)、砂利や落石が転がり、至る所に亀裂があるというオマケつき。昨日までの雨で、道路が雨水で冠水して池となっている箇所もあるなど、酷道度はいつもよりも増しておりました。そんな道を通り抜けないと目的地にはたどり着けないのです。

 狭い悪路を13台のバイクが走ります。その先頭はまたもや管理人@あめふらし。ここでも管理人は追いかけられているような気がして、いつもの酷道走行に比べるとやや速度を出して走ります。管理人の後ろにはAOさんのKSRUがピタリと好位置をキ

ープして続いています。AOさんもKSRUで酷道を走る方。雪のR439を走破した強者で、その道のスペシャリストです。2台のKSRUを先頭に進みます。うしろから見ていたこーちゃん曰く、「二人とも、走行ラインが同じで、ブレーキやアクセルの開け方が同じタイミングだった」そうです。ありゃ、そうだったの?気が付きませんでした。今度はAOさんの後ろを走ろうっと。

 20分ほどかかってで約17kmの酷道区間を走って坂本ダムに到着。休憩。その最中に『←東の川局』という看板を発見。(写真右) この先に目指す郵便局があることを示しています。確かにR425を走ってくると、本当にあるのかどうかが不安になりますよね。

 坂本ダムまで来ると青空が広がり、絶好のツーリング日和。オフ会開催を決定して正解でした。バラけていたので全員が到着するまで待ちます。その後もしばらく休憩。目的地はもうすぐです。

狭路&悪路のR425を走って坂本ダムへ到着。

のんびりとDaxで走る白妻さん。

坂本ダムのサンギリ林道交差点付近で休憩。

酷道走行お疲れ様ですが、まだ続きます・・・。

手前がAOさんのKSRUで、奥があめふらしのKS

RUです。同じ最終製造グループのKSRUです。

◆そして到着

 坂本ダムを出発。ダム湖湖畔をウネウネと進んで行きます。やがてダム湖の対岸に数軒の民家があることに気が付きました。どうやら目的地のようです。やがて出合橋が見えてきました。赤い色を塗った橋を渡るとT字路に到着。『←東の川局 1.5km』と書かれた看板が立っています。(写真左) さぁ、目的地はもうすぐです。

 ここからR425を離れてr228(県道東川河合線)に入ります。この道もR425に負けず劣らずの荒れた狭路。いわゆる険道です。路面の舗装はあちこちで剥がれ、路面には落ち葉が積もり、落石が転がり砂利が積もっています。もちろんコケも生えています。崖崩れが起きた跡が土砂を撤去しただけで放置されていたり、道路を横切る小さな川が出来ているなど、もはや『忘れ去られた県道』という状態です。ダム湖側(谷側)にはガードレールという気の利いたモノはないので、かなり注意して走らなくてはなりません。

 1kmほど進むと、右側に学校(東の川小学校)の廃墟が現れました。ダム建設で水没した学校が移転してきたのですが、過疎化が進んだために廃校となったのでしょう。哀れ、ガラスは割られて落書きだらけとなっていました。道沿いに倒壊した廃屋が現れると、上北山村東の川宮の平地区(?)の集落に到着です。すぐ右手、山の斜面に数軒の民家が建っています。橋を渡って右の道を進むと急坂へ入ります。坂を上ると集落へ到着。13時過ぎ、目的地である東の川簡易郵便局に到着しました。

R425とr228分岐点にあった案内看板。ここか

らだともう少しです。

看板のアップ。手書きで『1.5km』と書かれてい

ます。

坂を上ると平屋の建物が見えてきます。そこが郵

便局です。(到着後に撮影)

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